札幌市内、坂沿いの住宅地の端(EDGE)に位置する細長い三角形の敷地。東は道路、南には隣家、そして西側には国有地の雑木林が広がっている。ここは、人の住処と自然との境目ともいえる。
施主夫妻からの希望は、近隣からの視線が気にならず、西側の雑木林を楽しめるくらしを、とのことだった。
風致地区内であるがゆえ、道路から3m、隣地から1.5mの外壁後退距離をとった上で、残りの限られた敷地に許される限りのヴォリュームを確保するために細長い三角形の建物とした。道路~隣家側にしつらえた連窓のハイサイドライトからは、近隣の視線をかわしながら朝から日中にかけての光が2階リビングダイニングにふりそそぐ。
西側には雑木林を借景として存分に楽しめるように、深い庇をもったテラスを生活シーンにあわせ複数もうけた。内部空間はテラスごしに自然豊かな外部空間とつながり一体となる。
様々な質の光を取り込んだリビングダイニングは時間の経過と共に色々に表情を変える。生き生きとした午前中の光、そして陰影感のある午後の光......。そして日が暮れるとあたたかな照明の灯のもと、冬にはストーブの炎のもとにゆったりとした時間が流れていく。
北東エントランス側から見る全景
階段で2階に上がってきたところ
北西より見る全景
キッチンから外を見る
2階キッチンからリビングルームを見る
バスルーム
2階へ上がる階段
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